you are my sunshine

60代のパート主婦、思うままに書き散らす日々

古くやさしい魔法の生き方

偶然にみつけた横浜の山手にあるヒーリングハウスハプナのHP。

そこで開催されている講座「古くやさしい魔法の生き方」に魅かれ、参加してみました。

講師のキツネ先生は40歳の男性。でも若い学生のようにも見える方でした。

講座を受ける前に、村上春樹の短編集「東京奇譚集」の中の「偶然の旅人」を読んでくるのが宿題。
この本は読んだことがなかったのですが、村上春樹の作品の中では読みやすい部類に入り、
わたしすごく好きな1冊となりました。
この本に出会えただけでも、この講座に参加を決めてよかったくらい(笑)


8人の女性が参加して、10時から途中お昼休憩をはさんで午後4時過ぎまで盛り沢山の内容でした。

シンクロニシティっていう言葉がありますよね。

時計をみたら3時33分とゾロ目だったとか、
今日はケーキが食べたいな~と思っていたら、お父さんが帰りにケーキを買ってきたとか、
ある友達のことを考えていたら電話が鳴りだし、その友達からだったとか、
そんなちょっとしたことから、

村上春樹がエッセイで語っている
『29歳の時、春の昼下がりに神宮球場ヒルトンの二塁打をみた瞬間、「そうだ、小説を書こう」と思った。』

そういった自分の今後の人生を変えることになるような大きなことまで。

これって偶然に起きている、またはすごい確率で起きている奇跡のようなことって思いますよね。
でもそれは実はとってもありふれた現象で、わたしたちのまわりでしょっちゅう日常的に起きてることなんだって。
ただ残念ながら昼間に打ち上げられた花火のようなもので、多くは目にとまらず見過ごされているんだと、
村上春樹の小説のなかの言葉を借りて説明してもらいました。

そしてその奇跡に気づくためには、普段の生き方にヒントがあるらしいのです。

それは強く「願う」のでもなく「求める」のでもなく「整える」こと。
スピリチュアル系自己啓発系って「強く願う」ってことを言いますよね。
でも強く願えば願うほど、願いはかなわないというキツネ先生の驚きの説。

日々、安定した穏やかな気持ちで過ごす、それを心がければいいというのです。

その穏やかな気持ちを手に入れるには、
自分の心に張り付いているコンプレックスや思い込み、それを消すこと→浄化
浄化すればその気持ちも受け入れること(合一)ができ、心が安定すると。

わかりやすくするためにやってみましょうといきなりスプーン曲げがでてきました。

スプーンを机の上に置いて、それにある呪文を唱えます。
その後スプーンを曲げるとグニャーと曲がる。
わたしたちは思い込みでスプーンなんてそんなに曲がらないと思っている。
その思い込みを呪文で取り除くことでスプーンが曲がるっていう実験。

まずスプーンが配られた時、そのスプーンのあまりの薄さに、
内心「これって呪文かけなくても曲がるよ」って思ったんですね。
スプーンは曲がらない・・・じゃなくて、簡単に曲がると思った。
(っていうか最初からこのスプーンは曲がらないってそもそも思う必要があるのか?非常に疑問)


なのにあえてやるってことは、
呪文の後持っているだけでほとんど力を加えずともグニャって曲がると想像したんですね。
なのに実際曲がらず(汗)
だって自分で力を加えてはいけないと思ったから。
曲げる前、最初は薄いと思ったけどなんとなく重くなった気もしたんでした。

8人いて、曲がらなかったのはわたしともうひとり。
その方は「自分だけ曲がらなかったらどうしよう」と思ったんだって。

だからわたしとその方だけ再度実験。
わたしはスプーンではなくコップのふちを見て、もうひとりのかたはボールペンを見て呪文。
その後曲げる。
今度は曲がりました。
でもわたし普通に力を入れて曲げました。
だって全く力を加えないわけではないってきつね先生言ったんだもの。

どう考えても曲がらないだろってくらい厚みのあるスプーンでの実験だったらわかるの。
力を加えず振っただけで曲がるとかならわかるの。
でも100均で買ったうっすーいスプーンだもの。
ちょっと力加えれば、いともたやすく曲がるよね。




↑帰ってから娘に曲げてごらんって言ったら、普通に簡単に曲げました。(もちろん呪文なし)

思い込みを取り払った結果こうなるってことを理解するために、
なぜに『薄い』スプーンを曲げる必要があるのか?
その意味がまったくわからないわたし。
でもわたし以外の方達はちゃんと意味を理解している模様(汗)
結局わたしの邪念が問題だったってことなのかしら!?
わたし怖ろしくピンとこない人間なのかしら!?


マルセイユタロットカードを使って、各人の秘められた心の原型を先生が教えてくれます。
代表的な22タイプの中から選んでくれるのですが、
わたしは8枚のカードがあてはまりました。
かなり珍しいタイプだと言われました(汗)
(ちなみに普通のタロットカードの意味とは違うらしい)

その8枚のカードを毎日1枚ずつ浄化して(教えてもらったおまじない)くださいと。
その後なにかが変わるかもって。
3枚の人は3日。10枚のひとは10日。

あとシュタイナーの4つの気質もみてくださいました。
自分は間違いなく「火」だと思っていたのですが、
先生の見立てでは80%「水」で20%「地」。
水は絶対に違うと思っていたので、すごく意外でした。

最期に毎日唱える呪文を教えていただきました。

でもね、ふと思ったの。
これって仏教の念仏と一緒じゃないかと。
邪念を捨て一心不乱に念仏を唱える、その念仏がまじないの言葉に代わっただけのこと。
結局こういうのって根っこは同じなのではないのかなと思ったりしました。

3000円の受講料。
1ヶ月後、実際に試してみてどうだったかというフォローアップ講座も予定されています。(←別途3000円かかります)
ものすごく良心的だと思います。

あんまり詳しく書くと、もし今後参加なさる方がつまらないかもしれないので、
ざっくり書きました。

わたし、???が浮かぶと何でも質問してしまうので、
もしかしたら他の受講者の方達にとっては迷惑だったかもしれません。

感じ方はひとそれぞれなんでなんともいえませんが、
興味のある方は、コチラの古くやさしい魔法の生き方カレンダーを参考になさってください。
人数が揃えば出張もしてくださるようですよ。

それにしても、世の中にはいろんなひとがいて面白いですね。
個人的には、
村上春樹のまわりで起きた
『人生を変えた不思議な出来事について語り始めたら紙数の大半を使い切ってしまいそうだから』
って話を聞かせてもらいたいものです。

そして今回の講座の宿題で読んだ「偶然の旅人」のなかに書かれていた一説。

~実のところ僕はオカルト的な事象には関心をほとんど持たない人間である。
(中略)
全く信じないわけではない。ただ単に個人的な興味が持てないというだけだ。
しかしそれにもかかわらず、少なからざる数の不思議な現象が、僕のささやかな人生のところどころに彩りを添えることになる。
それについて僕は何か積極的な分析をするか?
しない。
ただそれらの出来事をとりあえずあるがままに受け入れて、あとはごく普通に生きているだけだ~


まさにここに奇跡に出会うための極意が書かれていると思いました。


余談ですが、
この短編集の中では「品川猿」が一番好きでした。
ここにでてくるカウンセラーの坂木さんにわたしも話聞いてもらいたいな。

村上さんがこういう作品も書くってことが、すごく意外でした。