
河野裕子さん、
歌人で2年前に亡くなられたってことくらいで、
どんな歌を詠まれていたのかも知りませんでした。
図書館で「たったこれだけの家族」というタイトルに惹かれ、この本を手に取りました。
エッセイ本ですが、最後に「河野裕子の歌一〇〇首」ということで、
息子さんと娘さんが選ばれた歌が載っていました。
妻として、母として、そして女として、
日々のなにげない暮らしのなかから生まれでるさまざまな思いを、
そぎ落とした短い言葉で詠んだ河野さん。
ガンで亡くなる前日まで。
文字にすればたった30字くらい。
そこまで潔くなれるのかと圧倒されます。
特に好きな歌
しっかりと飯を食はせて陽にあてしふとんにくるみて寝かす仕合せ
はぁ~、漂ってくるなんという幸福感。
子育て、ここに極まれりです。
