
GW中、NHKスペシャルで放送された『見えず聞こえずとも ~夫婦ふたりの里山暮らし~』を観ました。
京都、丹後半島の山里で暮らすひと組の夫婦。
奥さんは幼い頃から耳が聞こえず、30を過ぎて眼も見えなくなったのだそう。
そんな奥さんのそばにいつも寄り添うのが夫好彦さん。
おふたりは50歳になって結ばれた。
奥さんはとても明るく可愛らしいひとです。
ピンク色が好きなのでニックネームは「梅モモ」
ご主人も穏やかな方。
イノシシ年生まれなんで愛称は「イノシシ」らしいですが。
ふたりはいつも『触手話』といって、おがたいの手を握って会話している。
例えば朝ドラも、ご主人が毎朝奥さんの手を握って内容を伝えているのです。
喧嘩して文句言うのも手を握るしかないのですよね。
好彦さんは、宮沢賢治とトルストイに憧れ、ずっとひとりで農業をやってきたひと。
でもだんだんとひとりで生きていくのに疑問をもったのだそう。
そんななか盲ろう者の久代さんと知り合い、50を過ぎて一緒に生きていく人ができた。
『幸せはひとりだけのものではないと思う。自分が幸せだと思っていても、相手がつらい思いをしていたら・・・。
夫婦一緒に幸せにならないと』と穏やかにおっしゃってました。
久代さんの台所はピカピカです。
全部手に触れて汚れを感じるので、ぬるぬるとかざらざらしていたら徹底的に磨くんです。
だからピカピカ。
恥ずかしいです、わたし。
不自由で、ないものがたくさんある生活。
音もないし、映像をみることもできない。
暮らしもつつましく、山奥にお住まいなので大きな刺激もない。
わたしのほうが持ってるものはたくさんあるのに、
圧倒的にあちらの夫婦が幸せそうにみえましたし、実際に幸せなんだと思います。
GW、旅行に行くでもない、特に大きな予定もない、
夫は全部家でゴロゴロ、娘は友達と何日か予定を入れてお出かけ、
淋しいな~なんて思っていたわたしですが、
それはそれでいいのかもと思えました。
こちらで好彦さんがおっしゃってました。
『夫婦になればまた世界が広がる、それはいいことばかりではない。
いいこともいやなこともあるなかで、本当の幸せを探していければいいのかなと思う』
これからもずっとお元気で、
おふたり寄り添っての毎日がこれからもなるだけ長く続くことを願わずにはいられませんでした。