そういうわけで新潟以来ですので、4年ぶりくらいにお節を作ることにしました。
夫実家は近所の仕出し屋さんに頼むので、作るのは紅白なますと数の子と黒豆くらいです。
娘に「今年はお母さん、またお節作るから」と言ったら、
そういえばお母さんが作った伊達巻、
衝撃的なまずさ
だったよね・・・。
というではありませんか。
作ったのは覚えてますが、味については全く記憶にございません。
おまけにこんな物言いをされる筋合いもございません。
そんな折、朝日新聞に小川糸さんが書かれた食べ物のコラムに、伊達巻の話が載っていました。
内容はうろ覚えですが、小川さんも伊達巻がいまいちだったけど、
築地市場に大晦日だけでるすり身だかはんぺんがあり、それを使うととてもおいしくなったみたいなことが書かれていたのです。
ほんとに内容はさっぱりでして、わたしの頭のなかにインプットされたのは「築地市場に行けば、おいしい伊達巻が作れる」ということ。
大晦日の早朝6時半、わたしは築地に到着。

築地本願寺・・・こんな時間なのにもう開いていて、
お坊さんがお勤めをなさっていました。
わたしも手を合わせた後、場外市場へ(場内は30日でおしまい)
しかーし!
そのはんぺんがどこに売っているやら、はんぺんなのかもすりみなのかもよくわからず(汗)
いつものごとく、下調べをせずにお出かけ・・・(汗)
こんなに早い時間なのに、すでに大変な人出!!!
とりあえず人の波に乗って進みます。

↑ボケボケですみません。
伊達巻に使うまき簾発見!
これまでは寿司を巻く細い竹のまき簾を使ってました。
リベンジにはこっちよねと購入。
そこのお兄さんに、伊達巻を作りたいんだけどはんぺんだとどこがいいか聞いたら、
自分ちは佃權のはんぺんを使うと。
そういうわけでさっそくゲット!!!

お兄さんに、マグロとカニのおすすめのお店も教えてもらいました。
マグロは「鮪 おか戸」


カニは場内市場のお店が今日は場外にも来てるからと。「仲卸 渡辺商店」です。
豊洲に移転するけど、場外にも2016年10月に出店予定だそうです。

卵焼きも買っちゃいました。
たくさんお店があり迷いました。
早朝は「松露」に行列ができていましたが、8時前には「山長」のほうが多かったかな。
わたしは「松露」にしてみました。

お腹が空いたので、

1時間半くらいで撤収。
東銀座から地下鉄に乗り込み、四人掛けの席のひとつが空いていたので座ると、
前に座っていたおばさまが、
「あなたも築地にいらしたのね」と話しかけてこられました。
「築地の人、結構強気よね、わたし蟹をまけてくださいって言ったら怒りだして、よそで買えって言われたのよ」
「あなたは何を買ったの?」って聞かれたので、
伊達巻にいれるはんぺんを買いに来たって話し出しました。
「娘が、お母さんの作った伊達巻って衝撃的なまずさだったよねって言うのでくやしくて」って言ったら、
腕組して目をつむってわたしの隣に座っていた40代くらいのベリーショートの綺麗なお姉さんが、
プッと吹きだし、
「佃權のはんぺんと卵で間違いなく美味しい伊達巻ができますよ」って。
そういうとサッと立って「よいお年を」と言って次の駅で降りていきました。
なんかいいですよね、知らない人にも「よいお年を」って言い合えるのって。
大晦日、気持ちよく1年が終われそうです。